インフルエンザの流行に向けてすること

インフルエンザの流行に向けてすることの目的は、インフルエンザに感染しないため、そして感染したとしても発症させないため、またはその症状を最小限に抑えるためです。
まず感染しないためにできることとしては、そのための方法を理解することが挙げられます。
たとえばインフルエンザには流行シーズンがあります。
そのシーズンは冬場であることが多いのですが、これは冬場は空気が乾燥しがちなため、そのためにウイルスを含んだ飛沫核が空気中に飛散しやすいためです。
この情報を知っていると、感染を防ぐためには、この季節には加湿器を使用して空気に湿度を与えることが有効だと言うことがわかります。
ですから、こうした感染経路に関する情報をしっかりと把握して、その対策を知っておくこと、あるいはそのために必要なことを準備することが、インフルエンザの流行に向けてすることのひとつに該当します。
次に症状を発症させない、または症状を最小限に抑えるためにできることとしては、日頃から免疫力を高めておくことが第一です。
免疫力が高く、ウイルスをやっつける力が強い人は、インフルエンザウイルスが体内に侵入したとしても、症状が発症しないことも多くあります。
また発症したとしても、症状が比較的、軽く済むこともあります。
ですから流行シーズン前からは特に、睡眠をしっかりとる、食事のバランスに気を付ける、疲れを感じたらなるべく早く休むようにすると言ったことが必要です。
それから予防接種です。
これは発症した症状を軽くするのに有効です。
特にインフルエンザが重症化しやすい、また肺炎や脳炎などの合併症を引き起こしやすい高齢者や小さな子供は、予防接種を受けておく必要性は高いと言えます。

インフルエンザの発症に気づいたらどうする?

インフルエンザの発症に気付いたら、速やかに医療機関で適切な処置を受けるべきです。
又、他の人に感染が拡大しない様にマスクを着用する気遣いが必要ですが、インフルエンザウイルスは直径0.1μmと小さい為に、隙間が0.5μmの通常の不織布マスクではウイルスが通り抜けて空気中に拡散する可能性があり、他人への感染を完全に防ぐ事は出来無いので、人のいない所で治療薬を服用し安静にするべきです。
現在のインフルエンザ治療薬としては、シアリダーゼ阻害薬とM2プロントチャンネル阻害薬に加えて、RANポリメラーゼ阻害薬があります。
M2プロントチャンネル阻害薬は、単独で増殖する事の出来無いインフルエンザウイルスは脱殻を促進する為に感染細胞内の酸性度をPH5.5程度に調整するエンベロープのM2蛋白の働きを阻害し、ウイルスの象色を抑制する効果を発揮します。
ノイラミニダーゼ阻害薬は、ノイラミニダーゼに作用し感染細胞内に増殖したインフルエンザウイルスを閉じ込め、ウイルスの拡散を抑制しウイルス増殖を阻害する効果を発揮します。
しかし、ノイラミニダーゼ阻害薬もM2プロントチャンネル阻害薬もインフルエンザウイルスに直接作用する薬理効果が無いので、ウイルス増殖のピークを迎える前に少しでも早く服用する必要があります。
RANポリメラーゼ阻害薬は、感染細胞内で酵素RANポリメラーゼの働きを阻害する事でRANの複製を抑制しウイルス増殖を阻害し、エボラ出血熱への有効性が確認されていますが、日本国内では催奇形性の危険性からパンデミック時に従来のインフルエンザ治療薬の有効性が認められ無い場合に限りの製造販売出来る制限がつけられています。

インフルエンザの治療薬のおすすめ

現在のインフルエンザ治療薬としては、シリアダーゼ阻害薬とM2プロントチャンネル阻害薬、RAN依存性RANポリメラーゼ阻害薬の3種類の医薬品が世界の国々で処方されています。
日本国内では、アマンタジン塩酸塩を主成分とするシンメトレルもインフルエンザ治療薬として処方されていましたが、アマンタジン塩酸塩に対して耐性を有するインフルエンザウイルスが数多く確認されている為処方されなくなりました。現在ではシリアダーゼ阻害薬が主に処方されているので、厚生労働省に承認され保険が適用されるタミフルやリレンザ、イナビルがあり、インフルエンザの治療にはこちらのお薬がおすすめです。
シアリダーゼ阻害薬は、インフルエンザウイルスのエンベロープと呼ばれる外膜に存在するNAに作用し、宿主細胞内で増殖したウイルスを宿主細胞から遊離出来無い様にする事でウイルスの拡散を抑制し発症や症状の重症化を遅らせる薬理効果を発揮します。
タミフルは、アメリカのギリアド・サイエンシズ社が開発したオセルタミビルリン酸塩を主成分とする治療薬であり、A型とB型の両方のインフルエンザウイルスの増殖を阻害する薬理効果を示します。
服用の仕方としては、発症から36時間以内に服用するのが最も効果が高く、最悪でも48時間以内に服用する必要があります。
しかし、48時間を超えた患者が服用してもほとんど薬理効果が無いとされています。
リレンザは、ザナミビル水和物を主成分とする治療薬であり、タミフルと同様にA型とB型インフルエンザウイルスに有効とされています。
服用の仕方としては、専用の吸入器を使って1日2回の服用を5日間にわたり投与します。
吸入されたリレンザの粉薬は、ウイルスが付着し増殖する気道患部に直接届くので直ぐにウイルスの増殖を阻害するので効率の良い治療薬ですが、下痢や発疹、吐き気、動悸などの副作用も報告されています。

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